初心者でビビリな母が付き添う【親子登山】
今回は念願だった北アルプス白馬大池へ親子登山に行くことになりました。
【目的地】
白馬大池
2000M越えの山からの景色や、白馬大池地帯に生息する、オコジョ、雷鳥、サンショウウオを見たい!
【コース】
栂池自然園~白馬大池コース
(1日目)
栂池高原内中央駐車場ゴンドラ乗り場→栂池ヒュッテ脇登山口(1860m)→ 天狗原(2200m)→ 白馬乗鞍岳(2469m)→ 白馬大池山荘(2380m)
山小屋で一泊
(2日目)
来た道を戻る
【経緯】
6才の長男が山登りに目覚め、彼の登山に付いて行くことに。徐々に登山の難易度を上げ、この度は白馬を目指すことに。
このコースは、現在の私達親子にとって丁度良い難易度だと、母の私が判断しました。
【なぜ白馬?】
社会人になりたての頃、同級生とレンタカーを借りて日帰り旅行に訪れた白馬。景色も気候も良く、別世界に浸れ、とても楽しかった覚えがあります。ロープウェーでグッと一気に標高が高いところまで上がるため、頑張らなくとも、気付いたら雲の上にいたイメージでした。その時に見た八方池からの景色が素敵で忘れられませんでした。
(あの雲の上の景色を、息子に見せてあげたい)
ふとそんな気持ちが湧きました。
(どうせ山に登るなら、長期休みもあるし、次は白馬だ!)
と思い、息子に相談。
もちろん息子も大賛成。息子と登る山頂でのイメージを膨らませていました。
【いざ準備。。。】
そろそろ準備という矢先、別件で忙しくなり、準備から遠のいてしまいタイミングが狂いだしました。下の子を主人に預ける関係で、主人の休暇に合わせて行かないといけません。
さらに天候が全国的に優れなく、今年は行けないかも、、、と弱気になりました。
主人の休暇取得のギリギリのところで、「山小屋が埋まってたら諦めよう」、「前泊用のホテルにいいところがなかったら諦めよう」と、逃げ腰でしたが、なんとか二つとも予約が取れました。
◎今思えば、この運任せな準備思考が甘い考えだったように思います。
予定が確定したのは白馬前泊二日前。そこから急いで準備することに。
【登山前日】
当日勇んで白馬へ。相変わらず工事ヶ所ばかりな糸魚川~白馬間。きれいな川の水の色をチラチラ見ながら、前泊宿まで行きました。
(前泊お宿)自然派ペンション・パンプキンさん。
◎素朴で清潔感があり、静かで、アットホームな雰囲気が気に入りました。水遊びができる平川に近かったです。
準備を済ませ、ペンションにて美味しい夕食をお腹いっぱいいただき、二人して8時に就寝。
【当日朝】
5時起床。子供をもう少し寝かせてあげようと、しばらく一人で準備を。
しかしアクシデントは起こるもの。後からこれもしなきゃ、あれもしなきゃ、が出て来て、あっという間に当初予定していた「朝ごはんの時間」が過ぎ、「出発時間」に。
持ち物は出発直前まで考慮していました。これは持って行くべきか、持って行かないべきか。こんなにリュックが重くなって大丈夫か、等。なんせ山小屋泊は初めてな私、、、
悩みつつ、栂池高原のゴンドラ乗り場へ。
【登山口までの時間】
山小屋予約の際、「遅くとも9時には登山口を出発して下さい」、との山小屋の方からの連絡でした。
栂池高原のゴンドラからロープウェーに乗り継ぎの際、
そしてロープウェーから終点の駅に降りた後の登山口まで、
徒歩で移動する必要があり、そこそこ時間を取ります。
その下調べが甘く、タイムマネージメントが上手くなかったのもあり、登山口到着は9:30過ぎでした。
【登山口にて】
登山口出発時間が遅れ、
雨が降っている、
登山道に人気がない、
こんな状況が不安になり、登山口前の山岳隊の方に声をかけると、
「天狗原付近の稜線で風が強くなっている」、
「明日は午後から雷雨になりそう」、
とのことを教えて下さいました。
「お子さんが雨で濡れて冷えないようにだけ気をつけて下さい」、
との助言も。
【熊は?】
ビビリの私が登山で最も気にすることは、熊です。
こちらも聞けば、「今年に入って熊を見た報告件数は多い」というではありませんか!
ますます不安になりました。。。
【いざ出発!】
しかも山の上は普通に雨降り!下界では、ポツポツだった雨も、山の上に上がるに連れ、だんだん激しくなってきました。
雨対策はしっかりして来ましたが、ここに来て、
「このコンディションだと救助隊を呼ぶ羽目になるかも。。。」
という気持ちが過ぎりました。
でも、「ここまで時間と、お金をかけて来たんだから、、、」と、諦めきれず、勇気を奮い立たせ、息子を連れて出発することにしました。
熊対策のため、ケータイの音楽をオン。
いざ、出発!
が、、、数メートル進んで見た景色に、冷静になり、立ち止まりました。
「これでは登山を楽しめない。ただの我慢大会になる」と我に返り、今来た登山口に引き返すことに。
【ここで断念】
ここまで来なければ、諦め切れませんでした。
主人の休みに合わせ、時間もお金も使って来たので、本当に残念でした。
ですが雨の中の登山は危険だし、そもそも息子と高山の景色を共有したいという目的を忘れていました。雨でガスがかかった景色では元も子もありません。
今回の判断に自信を持つことができました。
山岳隊の方は、私が「登山する」ことに対して、さりげなくフォローして下さり、「登山は中止する」と決めた後は、「お子さんのことを考えると正しい判断だと思いますよ」と、共感して下さいました。
素人とは言え、山岳者の私の意思を尊重してもらえたことが、とても嬉しかったです。清々しい山男の、スマートな対応に支えられました。
【帰路へ】
下山を決めた後は、『栂池自然園』の「雨でも楽しいビジターセンター」にてボルダリングを楽しみ、『栂池自然園』を雨の中散策しました。
ガスがかって見えない山の景色をロープウェーの中から見つつ、(絶対近々戻ってくるぞ)と静かな熱い思いを胸に、白馬を後にしました。
【振り返ってみて】
今回は下調べ不足からの、時間や、天候の読みなど、至らなかった部分が、痛手となりました。
ですが、いい勉強になったと思います。
これから登る山は、今まで経験した登山と違い、勢いだけでは登れないことに改めて気付かされました。
特に天候に付いて、運任せでなく、子供がいる場合は安全面に置いて絶対条件だと感じました。
そして下界で雨の場合、上では更に強い雨脚であることを、実際に経験できたのが良かったです。
【初心者・親子登山】長野県北アルプス白馬大池を目指す〜断念編〜、でした。
次回は登頂できるでしょうか!?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!