シュタイナーの子育てに使うおもちゃってどんなもの?遊び方は?

シロイヌ

こんにちは!

シュタイナー教育を子育てに取り入れたいってお母さんもいますよね。

私もそうでしたが、実際にシュタイナー系のおもちゃや道具を見たとしても、何から用意していいか、どうやって使うとか、よくわからないことは多いと思うんです。

シュタイナー教育を子育てに取り入れるのに決まりごとはありません。あくまでシュタイナーの哲学や思想が大切であり、それを形にすると「こんなもの」、という例にすぎないのですが…

それでもヒントは欲しいですよね。

今回は今まで私がシュタイナー教育について見てきたこと・経験してきたことなどを、わずかではありますがご紹介したいと思います。

ここで書くことはあくまで個人の主観と実録です。シュタイナー教育に興味のある1人のお母さんが子育てに取り入れたもの、程度にご覧いただければ。

目次

シュタイナーの子育て基本の「き」

シュタイナーの子育ての基本の「き」を大まかに3つだけ取り上げます。

  • 静かな環境づくり
  • できるだけ自然素材を取り入れる(阻害するもの:キャラクター・黒・電子的なもの等)
  • 子どもの発達に応じた道具を与える

シュタイナーの子育てって一般的な子育てと比べると、とても静か。電子音はないですし、幼稚園の先生も号令はしません。

また常に静かに遊ぶわけではなく、外でのダイナミックな遊びと、室内遊びのメリハリをつけています。

家具や道具は自然素材のものを使います。木製の家具に木製のおもちゃ。

そして淡いピンクのカーテンが基本のスタイル。お話の時間などは、このカーテンを利用して静寂な雰囲気づくりをします。

気になるのは「阻害するもの」についてでしょうか。

これらを阻害する意味がちゃんとあります。

阻害する理由をまとめて簡単にいうと、「まだ夢の中にいる子どもたちの想像力を邪魔するから」です。

なんのこっちゃって感じかもしれませんね(汗)興味があれば書籍などで確認してみてください。

今回は遊び道具についてざっくりとした内容なので、シュタイナーの哲学的学びは割愛します

またこれらの遊び道具は、年齢にあったものを適宜与えます。

年少の子にいきなり機織りをさせたりってことはないです。

シュタイナーの子育てに使うおもちゃや遊び方の紹介

シュタイナーの子育てに使うおもちゃの紹介ですが、おもちゃというより道具に近いかもしれないですね。

今回は室内遊びを取り上げていきます!

木の積み木(年少〜)

シュタイナー系の幼稚園に置いてある積み木は、本当に素朴なもの。

大抵着色もされていなくて、天然の木がカットされて、やすりがけがされているだけみたいな、よりナチュラルなものを好みます。

「木の重さやぬくもり、香りなんかがいろんな器官を刺激する」といった具合に、選ぶ意味があります。

積み木って実は種類が豊富なんですよね。「ビー玉転がし」の積み木や、カプラなんかも素朴な見た目に関わらず、子どもは結構ハマります。

巷ではキュボロが有名ですが、その前の段階の遊びともいえますね。

にじみ絵(年少〜)

にじみ絵

シュタイナーの子育てでなくても、にじみ絵は広く一般で取り入れられているのでは?

にじみ絵とは、濡れた画用紙に水で溶いた絵の具を筆で描く、絵画手法です。

一般的にはどうかわかりませんが、シュタイナー子育てでは赤・青・黄の3色のみを使ってします。

シュタイナーの子育ての色遊びには、シュトックマー社の製品が定番。絵の具もシュトックマー社のものを使います。

絵を描くというより、色を楽しむとか、模様を表すみたいな感じですね。

にじみ絵は子どもが楽しむものだけでなく、大人へのの「アートセラピー」にも用いられます。

ミツロウクレヨン(年少〜)

ミツロウクレヨンで描く絵

クレヨンもシュトックマー社のものを利用します。

その特徴はこんなところ。

  • 発色のよさ、透明感がある
  • 中間色を作ることができる
  • 色素原料が食品基準で作られている(安全素材)

ミツロウクレヨンは、年少さんであればブロックタイプのものを赤・青・黄の3色だけ使用します。

色の原型ですね。この3色があれば何色でも作れるっていう。

年中さんになるとスティックタイプを使います。扱う色の幅も増えます。

ミツロウ粘土(年少〜)

ミツロウ粘土作品

粘土もシュトックマー社のミツロウ粘土を使います。ミツロウでできた、ツヤツヤと透明感がある飴のような粘土です。

間違って口に入れても大丈夫な、安全製品。

ただこれ、結構硬いんですよ(汗)体温で温めで柔らかくしたものを形作って行くのですが、なかなか力がいる

そして自ずと作品はコンパクトに(上の画像がそれ)。

なので年中さんの年齢からがおすすめです。

年少さんの年齢であれば、同じミツロウ粘土でも「デンプン」が原材料に入っている、柔らかめのもの

これだと年少さんでも比較的楽に遊べます。

リリアン(年中〜)

リリアン

リリアンはどちらかというと女の子が好む遊びかもしれないですね。

リリアンの道具も種類は豊富です。年齢応じて少しずつ複雑な道具になります。

中には道具を利用せずに、指あみを楽しんでいる子もいたり。

使用する毛糸は羊毛100%の自然染があれば最高ですが、なかなか高額

シュタイナーの幼稚園とて全て羊毛ではなく、一般的なアクリルの化学染色の毛糸を用いていました。

機織り(年長〜)

年長の年頃になるといよいよ機織りをします。リリアンや指あみなど、毛糸を使った遊びの集大成に機織りがあります。

子どもでも機織りきを使って、ポシェットなんかを作ることができます。

機織り・ポシェット
息子作成・ポシェット。性格が出ます(汗)

自分で作ったものは宝物。首から大切そうに下げていました。

伝統の遊び(年少〜)

シュタイナー教育は全世界に広がっていますが、宗教的な行事や伝統遊びは、その土地のものを柔軟に取り入れられているようです。

例えば日本のであれば、コマやけん玉、折り紙なんかが伝統の遊びにありますが、シュタイナーの幼稚園でそうした遊びも季節に合わせて積極的に与えていました。

例えばコマなんかは冬ですね。幼稚園では年長時に1人に1つプレゼントという形で渡していました。

楽器

グロッケン

わが子が通っていた幼稚園は、楽器は持たせていませんでした。

いつも「ライゲン」(リズム遊びみたいなもの)だけでしたね。

幼稚園で楽器を使用しない理由を聞いてみました。

一つは楽器がおもちゃになってしまうからというのと、もう一つは楽器を手渡すとどうしても発表会などができてしまって、子どもの負担が増えるから、とのことでした。

幼稚園には「ライア」という小さいハープみたいな弦楽器や、グロッケンが置いてあり、先生のみが使えることになっています。

シュタイナー系のおもちゃやさんではハンドベルやハーモニカ、太鼓など小型の楽器が置いてあるので、家で何か音を奏でたい場合、そうしたのを利用するといいかもしれません。

ちなみにわが家はグロッケンを購入しました。夜に音を出してもうるさくなく、むしろとても癒される音です。

素話

素話すばなしは私はほとんど経験がないのですが、幼稚園では日々しています。

素話すばなしとは?

絵本や道具などを使わずに話すお話のこと

幼稚園でどうしているか聞いてみたところ、園全体で毎月「これ」という絵本を一つ選び、それを先生方が暗記し、素話として子ども達に聞かせているのだそう。

例えば先月だと『さんびきのやぎのがらがらどん』で、今月だと『わらしべ長者』が素話に選ばれています。

↑手の平サイズの本。いろんなお話を読み聞かせできます。(1〜32刊)

素話の一連の流れはこう。

  1. 部屋を暗くしてろうそく明かりをつける
  2. 「おはなし おはなし はじめるよー どーんな どーんな はなしかなー」と先生が歌う(はじまりの合図)
  3. 素話が始まる
  4. 「おはなし おはなし またこんどー どーんな どーんな はなしかなー」と先生が歌う(終わりの合図)
  5. ろうそくを消して部屋を明るくする

シュタイナーの子育ての歌が色々あるんですが、とってもかわいいんですよ〜!

お布団とかを畳む時とか、何か物を人に配る時とか、ちょこちょこ小さな歌が出てきます。これを使うとお母さんも優しく子育てができそう、なんて(笑)

大きな声で歌うというよりも、ささやくような歌ですね。

お母さんの手仕事編

シュタイナーの子育てをしているお母さんは、手仕事をたくさんします。

3つの幼稚園に通いましたが、シュタイナー系でも色々で。場所によっては保育用品を「お母さんが作ってください」と指示があったので、けっこう鍛えられました。

それまで雑巾くらいしか縫ったことがなかったので、夜なべしてやったりしましたよ(汗)

以下で紹介するのものは、ちょっと珍しい3つの手仕事作品です。

クレヨンケース

上で紹介したクレヨンを入れる手作りのケースです。

フェルトを重ねて作るんですが、これが使い勝手が良くて見た目も可愛い!

クレヨンを入れた状態でくるくると巻き、ひもでとめる仕様です(作り方はこちら)

残念ながら以前作ったものが見つからず、画像がありません(汗)

ケースも作り方は好きずき。私は手帳ケース型のチャックで開閉するものも作ってみました。

手作りクレヨンケース(チャック)
自分の服を再利用して作った

人形

シュタイナーの子育てでは、子どもに与える人形も作ります。

身近なタオルを絞って簡単に作る場合もありますし、羊毛で造形することもありますし、写真のようにしっかりと針仕事で作ったりもします。

当時裁縫は初心者レベルだった私も、ウォルドルフ人形の「ソフィ」と「ヨアキム」、「星の子」に挑戦しました。

ウォルドルフ人形
ソフィ・ヨアキム・星の子

人形の手作りキットは『クレヨンハウス』や、『スウェーデンひつじの詩舎』などで購入できます

人形作りの本もありますが、あまり詳しい工程が書いていないんですね(汗)決まりはないよという感じがなんともシュタイナーらしいんですが…

初めて作るなら、「ウォルドルフ人形作りの先生」から習って作ると上手にできると思います。

虹染

虹染は道具さえあれば、意外に手軽にできます。

  • 赤・青・黄の3色の染め粉
  • 要らなくなった鍋
  • 瓶3つ
  • 割り箸
  • 食器洗剤

染め粉さえ用意すれば、あとは家にあるものでなんとか作れちゃう手軽さ。

初めは羊毛の毛糸を染めるのからするといいです。

虹染の毛糸
虹染めした毛糸

一度覚えると楽しくて、なんでもかんでも染めたくなるんですよ(笑)

私も縄を染めて玄関マットを作ったり、羊毛のかたまりを染めてフェルトを作ったことがあります。

虹染め・恐竜のしっぽ
ママ友作成の虹染め・恐竜のしっぽ

ママ友も自分のバックを虹染していたりしました。布製の縄跳びを染めていたりも。

この染物は一度色がつくととれないので、大人だけがします。

まとめ

シュタイナーの子育てといえど、道具や環境がちょっと違うだけで、特段一般的な子育てと違うわけではないと思うのは私だけでしょうか?

まあ、テレビを見せないっていうのは大きな違いかもしれませんねー。

ただ、シュタイナー教育をしている家庭でも、テレビを見せている人もいますし、早期教育をしている人もいますし、その辺はマチマチなんですよ。

全部真面目に取り入れようとすると、生活が一気に変わるかもしれないけど、これは楽しそう、やってみようかな?というのをゆる〜取り入れてみてもいいかもしれません。

ではでは。

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