今回は、「子供が羨む学校」として、「サドベリー・バレー・スクール」の話をしようと思います!
「サドベリー・バレー・スクール」って、馴染みない学校名ですよね。
小学校と言っても、その種類は沢山あります。一般的な公立学校、私立学校はもちろん、国立附属、フリースクールなども広く知られていますよね。
私はシュタイナー教育が好きで、シュタイナーの小学校や、その他のオルタナティブ教育を取り入れる小学校にも興味があります。
ということで、あらゆる選択肢の一つとして、「サドベリー・バレー・スクール」を、今回のテーマに取り上げることにしました!
「フリースクール」とか「オルタナティブ・スクール」という言葉ではなく、「デモクラティック・スクール」なのだそうです。
「民主主義の学校」ですね。
「教える」と「学ぶ」、その最良の道とは何か。
そんな根本的な問題から掘り下げ、作られた革新的な学校が、「サドベリー・バレー・スクール」です。
この学校では、「クラス」「教師」「学年」も何もありません。
学校としての建物は、いわゆる「学校」とわかるものではなく、リラックスできる家(ホーム)のような様式です。
過ごし方は、一日を通して一般的な学校の「休み時間」のような過ごし方です。自分の好きなことにひたすら取り組むのです。
一日中本を読もうが、ゲームをしようが、木に登ろうが、ぼーっとしようが自由。
そして勉強したいと思ったことを、自分で積極的に学びます。
サドベリー・バレー・スクールの生徒は、九九や四則計算など小学校算数を約20時間で済ませるそうです。
その学習のタイミングは、本人に任せるそう。本人がやりたい時に集中して取り組むことで、短時間の習得が可能のようです。
ただ学習の最初の一歩は生徒自身が踏み出すのを待つ、ことになります。
サドベリーバレースクールでは、「早く読み始める子もいれば、遅いこもいる。時が来れば誰もが読めるようになる」という考えのもと、子供を見守ります。
実際、『遅れて読み始めても「本の虫」になる子もいれば、逆に他の子供より先に読み始めるようになっても、本を開かない子もいる』とのことで、子供の興味やそのタイミングは、それぞれです。
授業が行われるのは、子どもたちが「やりたい」と思った時だけ。子どもたちがスタッフに依頼してはじめて授業が行われます。
サドベリー・バレー・スクールでは、自分たちの決めたルールの中で過ごします。
他の子の物を盗むなど、子どもたちが世間で言われる悪いことをした時も、大人は子供を叱ることはないそうです。
「東京サドベリースクール」を立ち上げた杉山まさるさんはこのように述べています。
一般的な学校のように先生が子どもを叱ることはないですし、先生が双方から話を聞いてジャッジするということもありません。叱るという行為は何らかの上下関係がある中で発生するものだと思います。
感情のぶつかり合いというのは、劣等感を持っている人がいるから起きるのかもしれません。
引用:eduview 「サドベリースクール」が追求する自由の形〜杉山まさる氏に聞く
色々考えさせられますね。
もし本人が本気で行きたいのなら、こういった学校は一つの選択としてありだと思います。
ただここで難しくなってくるのが、「子供が興味を持つまで、大人が待てるか」ということでしょう。
子供が勉強したいと思う日までひたすら待つなんて、私だったら不安です(汗)
幼少期からずっと自由で、とにかく自分の好きなことしかしてこなかった人を私は知っています。
彼は自分の好きなことに没頭するのはいいのですが、苦手なこと、よくわからない面倒なことには、全くスルーでした。
大人になった今、彼が自分の仕事ができているかと言えば、今のところ世の中に特別な価値を生み出している訳ではありませんし、興味の範囲は非常に限定されています。
こういう例を見ると、
(本当に本人の意志だけに全て任せてしまっていいのだろうか?)
(好きなことだけをさせていていいのだろうか?)
そんなふうに親は臆病になってしまう訳です。。。
もし子供がずっと、「勉強したい」「何かを習得したい」と思えなかったら、と。
親が寛大で、寛容でなければ難しそうですね。
「こんな学校どう?」
と、「サドベリー・バレー・スクール」について、子供に話しました。
すると、
「え〜!?ずるーい!」
と羨む子供。まあ、そうですよね(笑)
ですが、一度は「ずるい!」と羨んだ子供と話を続けるうちに、
「やっぱり行かない」
「今の学校には給食があるから」
だそう。今のところ我が息子は、近所の普通の公立の学校がいいようです。
親にかなりの勇気がいると思われる、「サドベリー・バレー・スクール」。
でも、自分で考えること、やりたいことをやることは、とても大切だと感じます。大人になってからそれを考えたり行動するのでは遅いとも。。。
というか、もったいない!
選択肢は多い方がいいので、機会があればこれらの学校にも見学に行ってみたいです♪
子供が羨む学校?サドベリー・バレー・スクールという選択、いかがでしたか?
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
【参考文献】ダニエル・グリーンバーグ『世界一素敵な学校〜サドベリー・バレー物語〜』(2006)緑風出版